2024年1月22日 星美学園短期大学学生募集停止のお知らせ
日頃より星美学園短期大学へのご協力を賜り、心から感謝申し上げます。
このたび、星美学園短期大学は、2025(令和7)年度以降の学生募集停止を、令和6年1月20日の理事会において決定いたしました。
星美学園短期大学は、創立者聖ヨハネ・ボスコの教育理念に基づき、1960(昭和35)年に開校以来、カトリックの価値観に基き、広く豊かな教養と深い専門的知識と技能を教授し、聡明、誠実、温和な人間性を育む短期大学として、多くの卒業生を輩出してまいりました。しかしながら、18歳人口の減少、社会情勢の変化の中で、あらゆる可能性を模索してきましたが、定員割れからの回復の見込みが立たず、やむなく、閉学を前提とした募集停止という苦渋の決断に至りました。
今後は、2024(令和6)年度入学生を含むすべての在学生が卒業するまで、充実した学生生活が送れるように、教職員一同心を一つにして、建学の精神と教育理念を維持し、教育に万全を尽くします。また、一人ひとりの就職支援や進路確保にも、これまでどおり、誠意をもって対応してまいります。
同窓会は、閉学後も、存続しますので、これまで以上のご支援をお願いいたします。
各種証明書など必要書類の発行については、閉学後は学校法人において滞りなく対応して参ります。
これまで星美学園短期大学の教育•研究活動にご理解とご支援を賜りました関係者の皆様には、深く御礼申し上げます。このたびの決定につきましては、なにとぞご理解を賜りますようお願い申し上げます。
以上、HPより引用。
1 地理
星美学園短期大学は、東京北区の赤羽台にある。飲み屋街というイメージの赤羽駅の東口とは逆方向の西口からでて徒歩10分。西口のイメージは完全に東洋大学なので、その奥にある短期大学ですね。赤羽駅は交通の要衝で、ここから池袋新宿方面の埼京線にも上野東京方面の京浜東北線にも乗ることができるめちゃくちゃ便利な駅ですね。駅の高架に沿って歩いていき、最後に坂を上りきるとキャンパスが見えてきます。
交通の便は全国の大学の中でも優れていると思います。
2 大学全体のイメージ
星美と聞くと、ステラ、サレジオ、聖母マリアを思い出します。ミッション系の短期大学ですね。HPを見るとピアノの支援や、演劇に力を入れている印象を受けます。キリスト教色はあまり出していませんが、創設者色はけっこう出てきますね。
3 学部学科編成
幼児保育学科(入学定員100名)と専攻科
保育の単一学科の短期大学で、お決まりの幼稚園二種と保育士以外にも、特別支援教諭二種も取れるみたいですね。これはたぶんすごく珍しい。創設者の理念が影響しているように思えます。しかし、特別支援は小学校教諭とセットでしかほとんど使えないのでうまく活かせる道がないですね。
4 募集停止の経緯
募集停止の判断をした2023年度は、
幼児保育学科(入学定員45/100、45%、収容定員79/200、39.5%)
充足率39.5%
最近は、年内入試が盛んと聞くので、1月の発表では、おそらくもう2024年度の入学者も経営陣には見えていたのでしょうね。こちらの学園は、2011年から充足率を公表していて、入学定員の144%も入学していた時期もあることがうかがえます。学園の経営者ももちろん少子化はわかっていたと思いますが、安泰の時はなかなか経営判断をするのが難しいですね。こういうデータを見ると本当に思います。後から見れば結果的にそうだったというだけなので。
この法人には、中高2、小学校2、幼稚園1があるので、そちらはうまく経営が行くとよいですね。
5 所感
交通の便も申し分ないのに短期大学とはそれほど人気がないのですね。こちらの短期大学は、他に例がない特別支援も取れるようになっていましたし、演劇教育に力を入れていました。特色を出していたとは思うのですが、少子化がそれを上回って進行しています。