大学募集停止、短期大学募集停止観察と個人的なつぶやき

セカイの果ての孤島です。RPGで最後の方に来ることができるあれです!( ゚ 3゚)最近、大学募集停止に興味あります

國學院大學栃木短期大学の学生募集停止

2024-09-03
國學院大學栃木短期大学の学生募集停止について

 日頃より学校法人國學院大學栃木学園、國學院大學栃木短期大学の教育活動に対しまして、ご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

 このたび学校法人國學院大學栃木学園は、2024年(令和6)年9月3日の理事会におきまして、國學院大學栃木短期大学の2026(令和8)年度以降の学生募集を停止することを決定いたしました。

 國學院大學栃木短期大学は1966(昭和41)年4月の開学以来、國學院大學の建学の精神のもと、時代の趨勢に応じ学科を増設、あるいは編成替えをしながら人材の育成に努めて参りました。これまでに25,223名(2024年5月現在)の卒業生を輩出し、社会で活躍する人材の育成に貢献してきたと自負しております。

 しかし、18歳人口の減少や四年制大学志向の強まりなど、近年の社会状況の変化による影響は極めて大きく、本学とて例外ではありません。全国的に短期大学への志願者は減少の一途をたどり、志願者及び入学者の減少は止まらず今後も学生の確保は難しいと判断し、2025(令和7)年度入学生を最後に、2026(令和8)年度以降の学生募集を停止する決断に至りました。

 國學院大學栃木短期大学の学生募集については、2025(令和7)年4月入学生が最後となりますが、2025(令和7)年度入学生を含むすべての在学生に対しては、卒業に至るまで現在の教育環境を継続し、学生生活や進路・就職の支援等についても、これまで同様に教職員一同全力を挙げて取り組む所存です。

 在学生、保護者、卒業生の皆さま、高等学校をはじめとする諸教育機関、地域の皆さま、短期大学を支えてくださった全ての皆さま、これまでのご理解とご支援に衷心より感謝申し上げます。そして、2026(令和8)年度以降の学生募集の停止に至りました事情をご賢察いただき、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

令和6年9月3日

学校法人國學院大學栃木学園
理事長 川福 基之   

國學院大學栃木短期大学  
学 長 後藤 正人

 

以上、HPより引用。

 

1 法人や沿革

学校法人國學院大學栃木学園が運営している。同法人は、

・國學院大學栃木短期大學

・國學院大學栃木中学・高等学校(一貫校)

・國學院大學栃木二杉幼稚園

を経営している。

このほかに学園全体の教育センターを持っている。1960(昭和35)年、栃木市や栃木の神社界(國學院が神道を祖にしている)からの要請で、國學院大學の附属高校を開校した。3年後の1963(昭和38)年には、この法人=國學院大學栃木学園が作られ、譲渡された。その後、1965年には幼稚園、1966年には短期大学を開校している。

 

2 地理

法人は、栃木県栃木市平井町608にあり、短期大学、高校、中学も同じ敷地内にある。

幼稚園のみ1.4km山を下ったところにある。

 

最寄り駅はJR・東武日光線栃木駅で、約3.0km離れている。

栃木駅北口

スクールバスがあるわけではないため、公共バスで約10分。

國學院大學栃木短期大学へ向かう1

栃木らしい、関東らしい道をひたすら

國學院大學栃木短期大学へ向かう2

最後は坂道をあがって

國學院大學栃木短期大学到着

到着!

道のり

 

3 大学全体のイメージとキャンパスの様子

國學院大學栃木短期大学

中高短大、全て一つの敷地。赤い橋というのがちょっと神道っぽい

キャンパスマップ

敷地が広々としているのはいいですね。

 

4 学部学科編成

2学科5フィールド

日本文化学科(入学定員150名)

・日本文化フィールド(中学国語教諭2種、司書)

・言語文化フィールド(〃)

・日本史フィールド(中学社会教諭2種、学芸員)

人間教育学科(入学定員100名)

・子ども教育フィールド(小学校、幼稚園、保育士)

・生活健康フィールド(中学家庭科、養護2種)

合わせて250名。短大としては大きい方である。


5 募集停止の経緯(と財務)

2020年→2021年→2022年→2023年→2024年

全体227人→190人→162人→144人→130人(52.0%)

 

フィールドごとの内訳は財務記録の中にある。

2024年度は、日本文化学科が92人、人間教育が38人の130人となっている。特に人間教育学科が大幅に減ってしまっている。

経年でも、この5年で全体で約半数にまで減ってしまっている。

ちなみに高校は388→355→283、中学が53→42→36とこちらも厳しそうである。

 

財務は、法人全体のものしかなく、中高幼稚園も含めたもののみである。

2023年単一年度で

本業(教育活動):約1億1000万円の赤字

全体3億9千万円の赤字

いや、どうしてと思ったがどうも設備投資で赤字になっている。しかし、本業の赤字は前年度比で、1億1000万円減(=つまり2023年が赤字転落の年のようだ)で、この先どんどん膨らんでいくしかないので、設備投資を回収できなくなってしまう。流動資産は約18億円。

 

6 所感

地方の教育を担っている大きな学校法人にはぜひ未来に継続可能な経営をしていってほしいです。子どもたちのためにも。

 

※短期大学部は制度上は大学の一部ではなく、短期大学として独立して認可されています。