2026年度以降の共愛学園短期大学部の将来像について
2026年4月、共愛学園前橋国際大学短期大学部は4年制大学へと発展を遂げます。さらに、2027年4月には、昭和町キャンパスから小屋原キャンパスへと移転します。
明和学園短期大学から共愛学園前橋国際大学短期大学部へと受け継がれてきた、こども学と栄養学の専門性と伝統は、4年制大学へと引き継がれ、さらに発展していくこととなります。キャンパスも一つとなることで、様々な分野を学ぶ学生同士の交流や共愛学園のこども園、小中学校との連携が図られ、知識集約型社会に資する人材育成のための環境が整います。
2026年度に本学への進学をお考えの方は、短期大学部ではなく共愛学園前橋国際大学の入学案内をご確認ください。
また、2024・2025年度に短期大学部に入学される皆さんは、昭和町キャンパスでしっかりと学びを継続できます。そして、明和学園短期大学、共愛学園前橋国際大学短期大学部の卒業生の皆さんは、その伝統を共愛学園前橋国際大学でしっかりと受け継いでいきますので、大学を母校と思っていただければ幸いです。
2024年4月12日
以上、HPより引用。
1 法人や沿革
学校法人共愛学園が運営している。同法人は、
・共愛学園前橋国際大学
・共愛学園前橋国際大学短期大学部
・共愛学園高等学校
・共愛学園中学校
・共愛学園小学校
・共愛学園こども園
を経営している。
この法人は1888年からと長い歴史を持ち、キリスト教系の学校である。最初は英学校から出発し、戦前からすでに女学校、幼児園を開設していた。戦後1951年、高校と中学校、1988年短期大学、1999年大学(短期大学はいったん閉じる)、2016年小学校、2020年明和学園短期大学を引き受けて短期大学部としている。
未就学児教育から大学まで全て有している大きな学校法人である。
2 地理
法人は、群馬県前橋市小屋原町1154-4にあり、大学も同じ敷地内にある。中学、高校も隣接しているが、新しく開設された小学校は駒形駅の目の前にある(距離にして800m程度)。ただ、短期大学部は元が別の学校だったため、前橋市内ではあるものの、9.7km離れている(群馬県前橋市昭和町3-7-27)。群馬大学医学部附属病院の向かいにあり、最寄り駅の前橋駅からは3.2km離れていてバス以外では行くことができない。
3 大学全体のイメージとキャンパスの様子
外からはとてもきれいなキャンパスに見える。
裏側。中庭に菜園があって、野菜を作っているらしい。
運動場はないんですね。
4 学部学科編成
生活学科(入学定員100名)
・こども学専攻(50名)
・栄養専攻(50名)
こども学専攻では幼稚園教諭と保育士、栄養専攻では栄養士と栄養教諭二種免許が取得できる。
5 募集停止の経緯(と財務)
2020年→2021年→2022年→2023年
こども学専攻34→25→23→21
栄養学専攻42→35→41→48
全体67人(67.0%)
栄養は問題なさそうなものの、こども学専攻が半数を切ってしまっている。
募集停止の経緯については、4年制大学への転換となっている。こども学の方は、現在、大学の児童教育コースでは小学校(と中学)の教員免許なのが、幼保の免許を加えて合併という形となり、栄養専攻はデジタルグリーン学部で食を柱とした形にしていく(?)とのこと。
ちなみにHP上では一切、「募集停止」という言葉を使っていなくて、こういった配慮というのは私は好きな方である。前向きな言葉を使っていくのはとても大切であると思う。ただ、こども学科はまだ幼保の免許が新設されるとはいえ、栄養の方は正直、廃学科のニュアンスが近いように思われた。
ちなみに、共愛学園の財務だが「事業活動収支計算書」等を見る限り、2023年度は、本業でマイナス2億、本業以外でマイナス2億で、借入や取り崩しを行っており少し苦しそうである。しかしながら、流動資産も手元に16億あるので雑だが単純に4年は大丈夫そうである。短大は4大化にあたりキャンパスを手放すそうなので、その支出カットやキャンパスの売却益も見込めるだろう。
6 所感
前向きな4大化とはいえ、学校法人としては苦しそう(他のところもどこもだが)なので、起死回生の手となるよう願っている。
※短期大学部は制度上は大学の一部ではなく、短期大学として独立して認可されています。